霰
意味
霰とは、空から降ってくる白く小さな氷の粒のことです。
雲の中で、雪のかけらのまわりに冷え切った水の粒が凍って重なり、丸い粒に育ったものです。
直径が5ミリより小さいものが霰、5ミリかそれより大きいものは「雹」と呼んで分けます。
白く柔らかで崩れやすい雪あられと、表面を氷の層がおおっていて硬い氷あられの二種類があります。
にわか雪にまじって、ぱらぱらと音を立てて降ってくることがあります。
本州では、日本海側なら冬のあいだずっと見られます。
太平洋側でも、冬の入りのころに降ることがあります。
由来
漢字の「霰」は「散」を音の部分にした字で、「散」には飛び散るという意味があります。
古くは、夏に降る雹も霰と呼んでいました。
古い和歌では早くからその音が詠まれ、やがて冬の歌の題として定着しました。
江戸時代の書物には、陰と陽の気がぶつかり合って霰ができる、という中国の古い考えが引かれています。
使い方
江戸時代の書物は、細かい粒の模様を織り出した錦(霰地の錦)や、胴に小さな粒を浮き出させた霰釜を冬の季語に入れるのは誤りで、古くからどの季節にも属さない言葉とされてきた、と注意しています。
模様や形の名前としての霰は、冬の季語にはなりません。
例句
霰ちれくゝり枕を負ふ子ども
一茶『七番日記』
玉霰茶の子のたしに飛入ぬ
一茶『七番日記』
広小路に人ちらかつて玉霰
一茶『文政句帖』