冬凪
意味
冬凪とは、風が止んで穏やかになった、冬の海のひとときのことです。
時化(海が荒れること)が去って次の時化が来るまでのあいだに、こうした静かな時がはさまります。
「凪」という言葉は、冬に限らず使います。
朝や夕方の海辺で風が止むときは朝凪・夕凪と呼び、冬凪は、凪を冬という季節で呼び分けた名です。
由来
「凪」は日本で作られた漢字(国字)で、「風」の字を略した形と「止」を組み合わせてあります。
凩も同じ作り方の字です。
「なぎ」という言葉は、和ぐという動詞を名詞にしたものです。
傍題
「寒凪」は、寒中に訪れる冬凪です。
風が止むだけでなく、空も晴れわたった日をいいます。
例句
冬凪ぎにまゐる一人や山神社
蛇笏『山廬集』
農閑の愛書ひたすら冬凪す
蛇笏『心像』