鳰
意味
鳰とは、カイツブリ科の水鳥、カイツブリのことです。
江戸時代の書物には、ハトほどの大きさで、水にもぐってえさをとるのを好むと書かれています。
足がカモのようなつくりで陸の上は歩けず、いつも水の上で暮らしていて、人が近づくと水の中にもぐってしまうとも説明されています。
由来
古い呼び名は「にお」で、「かいつぶり」は俗な言い方とされていました。
同じ書物は、鳴き声も「寒気にて」、つまり寒々しく聞こえることを挙げ、俳諧では冬に使ってよいとしています。
使い方
同じ書物には、鳰の巣は夏のものだとあります。
巣を詠むと夏の句になるので、冬の句では水に浮かぶ姿やもぐる様子、鳴き声のほうに目を向けるとよいでしょう。
例句
湖や渺〻として鳰一つ
子規『寒山落木』