榾
意味
火をたくための木を、榾といいます。
くべる先は、炉やかまどです。
細い枝も、切りくずも、枯れた木も、火にくべれば榾と呼ばれます。
「ほだ」と濁って読むこともあります。
由来
江戸時代の書物には、榾は「材に伐り取たる木の根を掘出したるもの」、つまり材木をとったあとに残った木の根を、掘り起こしたものだと書かれています。
この本によれば、山里の家では冬のあいだ、これを炉で昼も夜も燃やして寒さをしのぎました。
ただしこの本は、ほかの本の説も紹介しています。
それによると、榾は昼も夜も燃やし続けるものではなく、灰をかぶせて火を残し、夜が明けるまで寒さを防ぐものだそうです。
「榾」の字は、右側の「骨」がコツという音を表す形で、切り株という意味にも使われてきました。
例句
榾火や白髪のつやをほめらるゝ
一茶『七番日記』
子宝がきやらきやら笑ふ榾火哉
一茶『おらが春』
おとろへや榾折かねる膝頭
一茶『希杖本句集』