炉
意味
炉とは、火をたいて暖まったり煮炊きをしたりするために、床や土間を四角く切った所のことです。
「囲炉裏」とも呼びます。
鍋は、天井から下げた自在鉤という鉤につるしました。
炉を板の間に切るか土間に作るかは、何を燃やすかで違いました。
燃やすものが藁になる、薪の乏しい低地の家では土間に、山あいなど薪をたやすく集められる土地の家では板の間に、炉を設けたといいます。
炉ばたは、暮らしのまん中でした。
夜なべの手仕事も、客を迎えるのも、家族がそろって食べるのも、炉のまわりです。
昔は炉の火が、部屋の明かりにもなっていました。
座る場所も決まっていて、主人の座る横座、客の座る客座などの名がありました。
茶の湯でも、茶室の畳を切って炉を設け、釜をかけて湯を沸かします。
茶室の炉は十一月から四月の末までの冬のもので、夏と秋には風炉という置いて使う炉に替えます。
由来
炉には、火にくべてはいけない物や、してはいけない扱い方の決まりがありました。
汚れたものも炉から遠ざけました。
炉や自在鉤を、火の神にかかわるものとして大切にしていたためです。
例句
炉のはたやよべの笑ひがいとまごひ
一茶『挽歌』