橇そり

季節:
冬
分類:
生活
傍題(別の言い方):
  • 雪車そり
  • 雪舟そり
  • 手橇てそり
  • 犬橇いぬぞり
  • 馬橇ばそり

意味

橇とは、雪や氷の上で荷物や人を運ぶための、滑らせて動かす道具のことです。
引くのは、小さな橇なら人、大きな橇なら馬や牛でした。
種類も多く、馬に引かせる馬橇ばそりや、箱の形をした箱橇はこぞりなどがあります。

雪が積もり氷の張る寒い土地では、世界のあちこちで、冬に人や物を運ぶ乗り物として橇が使われてきました。
北極に近い地方では、犬やトナカイに引かせます。

由来

「雪車そり」「雪舟そり」という書き方もあります。
江戸時代の書物は、雪国ではいちばん大事な道具で、人の力を助ける働きは船や車と同じだと述べています。

同じ書物によると、雪国の雪は冬のあいだは凍らず柔らかいので、橇を使うと雪に沈んでしまいます。
橇が役に立つのは、雪が鉄や石のように固く凍る、旧暦の正月から三月のころでした。
それでも、古い歌の多くが冬のものとして詠んでいるので、冬の季語としてよい、と書かれています。

使い方

雪国では、山で切った薪を橇に積み、引いて家に帰りました。
引くときにはかならず歌をうたいました。
その歌声が聞こえると、家の妻や子は夫が帰ってきたと知り、迎えに出て手を貸したといいます。

江戸時代には、薪を積む道具であって人の乗り物ではない、という意見もありました。
けれども同じ書物は、橇に乗る旅人や花嫁を詠んだ古い歌や句が多くあるので、乗ると詠んでもかまわない、としています。

例句

  • 雪車そり負おうて坂を上るや小サイ子

    一茶『七番日記』

冬の生活の季語